- ゲーテインスティテュートB1試験って難しい?
- 合格するのにどれぐらい時間・費用はかかる?
- 独学だけで可能?
こんなお悩みや疑問に答えていこうと思います。
佐久間 ドロップ
- ドイツ在住
- 機械工学専門
- 酒造りとブログで生活中
- 英語圏留学経験あり
- Twitter: (@Gman64373425)
ドイツ語を始めて、まず目標としたいのがこのB1合格だと思います。
ドイツ語B1レベルは、ドイツでビザを申請するとき、仕事を探すとき、また留学するときに証明書として使用できます。仕事を得るにも、学校で学ぶにも必要となる重要な証明書です。
また語学留学やワーホリをするにしても、留学前にB1をとって留学する人と、取らずに留学した人では圧倒的な差がつきます。
B1レベルは日常会話もある程度話せるレベル
留学前に何とか取っておきたいね!
そこで、この記事では、半年でB1に合格した実績を持つ筆者が、B1を最短最速で合格する勉強法を解説していきます。
また試験概要や使用するおすすめ教材、各種試験対策法も併せてご紹介していきます。
試験概要
そもそもゲーテって何?ドイツ語検定との違いは?
ゲーテ(ゲーテ・インスティトゥート)については、ドイツ連邦共和国大使館総領事館のホームページに説明がありました。
ゲーテ・インスティトゥートは公的な国際文化交流機関で、あらゆるレベルのドイツ語講座とヨーロッパ内の共通資格に対応したドイツ 語の試験を実施し、ドイツの文化、社会、政治などに関する最新の情報を提供しています。日本国内に東京・大阪・京都の3ヶ所あります。
https://japan.diplo.de/ ドイツ連邦共和国大使館総領事館より引用
そしてドイツ語検定との違いは、国際的に通用するかどうかです。
ドイツ語検定は正直日本でしかあまり知られていません。ゲーテの資格は国際的に通用します。
- 留学を検討
- ドイツで転職や就職
- 移住
を考えている人はゲーテ試験を受けることをおすすめします。
したがってこの記事では、あくまでゲーテの試験対策のみに触れていきます。
ドイツ語B1のレベル
まずはCEFR(ヨーロッパ共通参照枠)における「B1」がどのくらいのレベルなのか確認しよう。
- CEFR(ヨーロッパ共通参照枠)とは
-
ヨーロッパ全体で使われている、英語・フランス語などを含めた外国語の習得度のガイドライン。A1・A2・B1・B2・C1・C2の6段階に分かれている。
- B1レベル
-
下から3番目、習得しつつある中級者レベルに相当
ゲーテ・インスティトゥートのホームページに記載されている、B1の習得度の目安を確認してみます。
明瞭な標準ドイツ語が使われ、仕事、学校、余暇などの身近な事柄が扱われている場合に、主な情報を理解することができます
ドイツ語圏を旅行する際に出会うほぼ全ての状況に対応することができます。
身近なテーマや興味のある領域について、簡単な表現でまとまった内容を伝えることができます
自分の経験や出来事を説明したり、夢や希望、目標について詳細に述べることができます。また、計画や見解に簡単な論拠や説明を加えることができます。
https://www.goethe.de/ ゲーテインスティトゥート ホームページより引用
簡単にいうと、日常生活で困らないレベルってとこです。
先にも述べた通り、このB1試験はドイツ語を学習している方には、非常に重要な試験です。
- ビザを取得する際の公的な証明書になる
- 留学後の伸びが全く勉強せずにいった人とは桁違い
大学に留学するにも、会社でインターンするにも、ワーホリで仕事を探すにも、とにかく自分の語学力をドイツという国から正式に認められた証明書があるのとないのとでは全然違います。
試験構成
各種試験概要をゲーテの公式サイトからひっぱてきました。ぜひ参考にしてください。
試験 | 試験内容 | 試験時間 |
---|---|---|
リーディング | ブログの記事、メール、新聞記事、広告、書面での指示などを読み、 主な情報、重要な細部や立場、意見を把握します。 | 65分 |
リスニング | アナウンスや短い講演、私的な会話やラジオでのディスカッションを聞き、 主な発言内容や重要な細部を把握します。 | 40分 |
ライティング | 私的および公的なメールまたは手紙を書き、 フォーラムへの書き込みとして自分の意見を述べます。 | 60分 |
スピーキング | 試験のパートナーと、例えば旅行などの日常的なテーマについて話し合います。 その際に、質問に答え、意見を述べ、提案をします。 また、日常的なテーマについてのプレゼンテーションを原稿なしで行い、それについての質問に答えます。 | 15分 |
引用先 | ゲーテインスティトゥート公式ホームページ | https://www.goethe.de/ |
勉強に必要な時間・費用
ゲーテが、レベルごとに必要となる学習時間の目安を公表している。
レベル | 学習時間 | ゴール |
---|---|---|
A1 | 80〜200時間 | 簡単な文章を理解・使用できる |
A2 | 200〜350時間 | よく使われる表現を理解・使用できる |
B1 | 350〜650時間 | 日常会話レベル |
B2 | 600〜800時間 | ドイツ語を使って仕事ができる最低限のレベル |
C1 | 800〜1000時間 | 学術的文章を理解し、十分な語彙で流暢に話せる大学入学レベル |
C2 | 最低1000時間 | 準ネイティブレベル |
ただし、ここでの1時間は授業単位45分を1時間として計算しているので注意
ゲーテ・インスティトゥートが発表しているB1合格に必要な学習時間は350 – 650授業時間。
イメージがわかないな・・・?
簡単な例でわかりやすく説明しますと、
週に5回語学学校で1日4コマの授業を受けた場合、4〜8ヶ月かかる計算。
ただしこれが独学でとなると、結構シビアになってくるのは想像できますね?
でも大丈夫です。次に紹介する最速勉強法3ステップをマスターすれば、6ヶ月で合格できます。
半年でB1に合格する最速勉強法3ステップ
早速結論から3ステップを紹介します。
この3ステップでB1は最短最速で合格できます。
文法は基礎の基礎のみ、細かいとこはすっ飛ばしてOK
ここが超重要!リスニングを制するものが、B1試験を制する
勘違いしがちだが、スピーキングとライティングの対策は一番最後。
本当にこれだけでいけるのか?
いけます。なぜなら、B1試験の対策で時間がかかるのはリスニングだけだからです。
リーディングは、市販の単語帳と基本文法を頭に入れて、過去問をしっかり解いていれば躓くことはないです。
一番日本人が不安に思うのがライティングとスピーキングだと思います。
だから、結構ここに時間を使ってしまう人が多いのですが・・・
これ大きな落とし穴です。
B1試験においては、ライティングもスピーキングもある程度型が決まっていてるので、問題がワンパターンなんです。だから型をしっかり掴んで、少し練習すればすぐに合格点が狙えます。
実際私も試験前一ヶ月練習しただけで合格できました。
なので、ライティングとスピーキングの対策は試験前二ヶ月前からでも余裕で間に合います。
- リーディングは市販の単語帳と基礎文法、過去問だけで十分
- スピーキング、ライティングは最後の二ヶ月で十分間に合う
B1試験で一番厄介なのがリスニングです。
- スピードが速い
- 耳を慣らすのに時間がかかる
だから、いかに早い段階でリスニングの訓練を積めるかが、合格を早める最大の鍵になります。
リスニングはスピーキングの対策をする際にも必要になる能力。そもそも相手が言っていることが聞けなかったらスピーキングなんて話になりません。
さらにリスニング能力は、2ヶ月、3ヶ月で身につくようなものではないんです。
これがリスニングの勉強を早い段階から始めることをお勧めしている理由です。
私はリスニングが大の苦手分野だったので、本当に苦労しました。
リスニングが得意な人ならもっと早く合格することも可能です。逆に言えば、リスニングの対策が遅れた分だけ、合格も遅れます。
リスニングを早い段階で対策することが重要なのは分かったけど、具体的にどうすればいいの?
そこで、最速勉強法3ステップがあるわけです。
具体的に3ステップを解説していきます。
まず、第1ステップとして単語のインプット。これはマストです。これは容易に想像がつきます。単語が分からなかったらそもそも何もできません。
これは当然のことで単語が分からなければそもそも始まらないですよね?聞くにも、読むにも、話すにも。まずは語彙力です。特にドイツ語は英語と違って、過去の蓄積がない人がほとんどだと思います。
とにかく毎日単語の学習は欠かせません。
B1で必要な単語数は約3500語と言われていますが、これは半年後そのレベルになれば特に問題なし。
まずは市販の単語帳1冊をざっと目に通して、半年間でゴールできるよう計画をたてて毎日コツコツやるしかないです。
単語学習が苦手な方は【ドイツ語単語覚え方】5つの科学的手法で効率化|ドイツ在住者徹底解説
という記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
ここで注意したいのが
必ず音も同時に聞いて覚えることを忘れずに!
市販の単語帳には大抵カタカナで読み仮名が振ってあるのですが、これが意外に失敗の原因になります。
実際に聞いてみるとわかるのですが、実際の音と自分の想像している音に必ずギャップがあります。これは英語でも同じだと思います。
なので必ず、単語を覚えつつ付録でついてくるCDで音もしっかり聞くようにしましょう。
そして第1ステップでもう1つ重要なことは、超基礎文法を勉強することです。
基礎ではなく、超基礎文法というのが重要!
なぜかというと
とにかく1日でも早くリスニングの練習に入りたいからです
まず聞き取る上でよく出る文法だけをマスターして、あとはリスニングを鍛えながら同時並行で文法の基礎力を養っていく。これが1番効率がいいわけですね。
ドイツ語の文法はとにかく難しいことで有名です。動詞の活用、形容詞の格変化、男性・中性・女性名詞・・・
あげたらキリがありません。
だからといって、文法にのめり込むと、ドツボにはまります。挫折する人も出てくるし、まず完璧に仕上げようとするとそれだけで半年過ぎます。
よくある勘違い
- まずは文法を完璧にしてからじゃないと・・・
- 単語をとにかく覚えてからじゃないと・・・
- 聞いたり、話したりはまだハードルが高いから・・・
こういった理由で、とにかく最初に単語と文法をがむしゃらに頑張って、その後からリスニングやスピーキングの対策をしてしまう人がめっちゃ多いです。
それでは効率が悪いよ
なぜなら
聞く・話す・書く技能を伸ばすには聞く・書く・話す訓練をしなければ伸びないからです。そこで重要なのは、4技能をバランスよく日々勉強することが一番効率的です。
読めるようになってから聞く、聞けるようになったら話す。これではなかなか前に進めません。
A1、A2のリスニングやスピーキング程度ならそんなマニアックな文法知識要りません。
なので、初めによく使われる超基礎部分を習得して、そこからは聴きながら、訳しながら、文法は同時並行で少しず前に進んでいくというのが理想です。
形容詞の変化とか、ぶっちゃけ変わるんだなぐらいの理解があれば、聞けるし読めるし話せます。
むしろ、これを覚えたところですぐに忘れるし、そんなこと意識しながら聞き取りや話すことなんてまず不可能です。
文法はすぐに頭から抜けることを忘れずに!
そこで確実にリスニングを行う前に押さえておきたい文法事項はこちらになります。
特に学んでおきたい文法事項
- 時制(特に現在完了)
- 冠詞
- 動詞の位置と語順(副文などの特別な語順)
- 助動詞
ここはとにかく、押さえておかないと話になりません。逆にこれを押さえておけば、A2までは聞き取りで苦労することはありません。
躓いたら文法書を開いて勉強する。
最速勉強法Step1で抑えておきたいポイント
- 単語をとにかくインプット
- A1、A2のリスニングで困らないレベルの基礎文法をマスターする
- 文法をやりすぎない
これで十分です。
一ヶ月ぐらい単語と超基礎文法を真面目に勉強していれば、なんとなくドイツ語ってこんな感じなのね、みたいなものが見えてくると思います。
そしたら、リスニング訓練スタートです。
ひたすら聴いて聴いて聴きまくります。私は1日3時間以上は聞いていました。
文法で詰まったら文法書を開く。って感じで同時に文法を学びながら。
大体A1の後半辺りから、以下の文法が出てくきます。
- 不定詞
- 関係代名詞
- 比較
その都度文法を少しずつ学びながら、それでもリスニングは前に進むことを忘れずに。
勉強開始後約4ヶ月で単語と基礎文法はしっかり身について、リスニングもある程度慣れてくるタイミングだと思います。
そしたら最後の仕上げ。ライティングとスピーキングの訓練です。各技能の具体的な対策はこの後説明していくのでぜひ最後まで読んでください!
ゲーテB1試験のために必要な教材
実際に私が使用していた参考書などを紹介します。A1からB1まで次に紹介する4冊だけで、勉強しました。ぶっちゃけ、4冊あれば十分です。
ゲーテB1試験におすすめの単語帳
おすすめの単語帳は2冊あります。どちらも、ドイツ語学習をする人なら聞いたことがある良書です。どちらか好きな方1冊で十分です。
よく使用される単語1800語が収録されており、全ての単語で例文付なのでどういったシチュエーションで使うのか同時に学べるのが使いやすいです。
もちろんCDもついているので、音を聴きながら学習できます。
B1はこの単語帳1冊を完璧にこなせば十分です。
- これ一冊でB1に十分対応できる
- ドイツ語習得者定番の良書
- 全ての単語に1例文付き
こちらの単語帳も非常に人気があります。特に素晴らしいのが、意味の似た単語が近くに集約されている点。
普通の単語帳だと、アルファベット順に単語が並んでいるんですが、この単語帳は意味の繋がりがある単語がテーマごとにまとまっているので覚えやすいです。
また、赤シート付きなので、単語を覚える時にすごく便利。
ただし、先ほど紹介した新独検合格単語+熟語1800の単語帳に比べると、語彙が物足りない感があります。
- 単語がテーマごとに分類されていて覚えやすい
- 赤シート付き
ちなみに私は、新・独検合格単語+熟語1800の方を使用しています。(現在進行形)
決めてはやはり例文の豊富さです
例文があると確かに単語は覚えやすいよね
ゲーテB1試験におすすめの文法書
文法書のおすすめも2冊です。これは両方あった方がいいです。
まず一冊めに紹介するのが、問題集というよりは参考書の役割をしてくれるものですね。
- 超基礎文法がわかりやすく簡潔に書かれている
- 1〜2週間で読み通せそうな適度なボリューム
- とにかく分かりやすい!
いろいろと図書館で試し読みしたり、本屋で立ち読みしたり、研究した結果これが1番わかりやすく、シンプルにまとまっていると感じました。
とにかく、初級者が学ぶ上で邪魔な情報が一切ありません。これはかなりのメリットです。必要なことをわかりやすく簡潔にまとめてくれています。
強いて欠点を言うならば
B1までには最高の1冊だが、B2、C1を目指す場合には内容が足りない
分厚い文法書は詳しく書かれているのはいいのですが、最初の段階では必要のない情報まで載っていて、かつ説明が分かりにくい文法書が多いんです。
そうすると文法の沼にハマってしまいます。
初学者のうちはどの文法事項が今は必要で、必要でないのか判断できないので、無駄な勉強をしてしまう危険性が高いのです。
やはり最初は必要な情報だけが、わかりやすくシンプルに解説されているものをお勧めします、
この参考書はB1までを目指す学習者に十分な文法事項がとにかくわかりやすくシンプルに書いてあります。文法が苦手な人でもこの参考書なら読むのが嫌にならないでしょう。
分厚い長ったらしい文法書が苦手な人には最適!
2冊目は、ドイツ語文法定番問題集です。これは絶対に持っておきたいアイテムです。ドイツ語学習でこの問題集を知らない人はおそらくいないと思います。
それぐらい有名な良書です。
- 問題数が超超豊富(嫌でも文法が身につく)
- ライティングスキルまで同時に身につく
- 単語も豊富に収録されている
とにかく問題数が豊富なので、嫌でも手を動かしていれば、自然と文法が身についてきます。その過程で、もちろん単語の書き方にも慣れるし、ライティング能力も同時に身についていきます。
単語が繰り返し色々な章に出てくるので、一周解き終わった頃には、かなり語彙力も上がっています。
CDもついているので、書くスキルと同時にリスニングも鍛えられるという優れもの。
先に紹介した参考書との相性も抜群!参考書でざっと基礎を理解したら、この文法書を使って一気に演習です。
文法は、視覚情報だけでなく、問題を解くという作業が加わることで、さらに習得速度が増します。この1冊は持っておかなければとおもいますね。
これ一冊あったら、ぶっちゃけ他の問題集必要ない。
欠点とかないの?
本当に見当たらない。
ゲーテB1試験におすすめのテスト対策本
これも3冊おすすめがありますが、自分にあったもの1冊で十分です。
1冊目”Prufungstraining”
これが私も使用した一押しの過去問です
- 試験と同じ形式のテスト問題3回分
- 問題の解法や解き方のプロセスがきちんと解説されている
- 章の最後に合格に必要な単語と文法が網羅されている
過去問とちがって、ちゃんと問題の解き方や解法のプロセスを説明してくれている点が素晴らしいです。模擬テストも3回分入っているので演習量も十分に確保できます。
そしてこの問題集で1番素晴らしいのが、章の最後の単語リストと文法問題。B1取得にあたり勉強しておかなければならない単語や熟語がまとめられてます。
さらに過去完了形の変化の形や動詞と前置詞の組み合わせ、比較級、3格4格支配の前置詞など押さえるべきものが全部まとめてあるのです。
これを解きながら文法の勉強をすると効率的に学習が進めていけるので、この章はありがたいですよ。
1冊で全部済ませたい人はPrufungstrainingがお勧め!
2冊目”Mit Erfolg”
これはドイツ語学習した人なら一度は目にする問題集だと思います。
注意:Mit Erfolg zum Goethe-Zertifikat B1は、TestbuchとÜbungsbuchの2冊ありますので、注意してください。
Ubungsbuchの方の特徴は
- 試験問題の解法や解き方のプロセスが細かに解説されている
- 通しの模擬試験は収録されていない
- 重要単語・文法の練習問題がついてくる
- しっかり対策したい人向け
単語から文法、試験の解法など、しっかり1から学びたい人向け。ただしデメリットは模擬テストがないこと。
問題をごりごり解きたい人や、模擬テストでテスト形式に慣れたい人は次のTestbuchがお勧めです。
こちらは、過去問と同じ形式の模擬テストが4回分入っています。
ただし、細かな解法プロセスなどは書いていないので、あくまで問題を解いて傾向を掴みたい人向けです。
解説も欲しい場合はTestbuchと合わせて2冊、購入する必要があるので、ちょっとコスパが悪いです。ただし演習量は鬼ほど積めます。
とにかく量で勝負という人はMit Erfolgで決まり!
3冊目”Fit furs Goethe-Zertifikat”
初めにお勧めした2冊に比べると、演習量に不安が残るところ。
- 模擬テストが1回分
- 単語・文法などがしっかりまとめられている
- A2レベルから始めてもいいように、問題が構成されている
正直演習量で言うとこの一冊では不安が残る印象。というのも、模擬テストが1回分しかないから。
ただ、各モジュールで穴埋め問題であったり、選択問題も多いので、A2レベルに挑戦しようと思っている人でも、始められる感じの構成になっています
B1試験ってどんなものか試しに見てみようかなって人におすすめ!
- 一冊で完結させたい人
- バランスよく学びたい人
- 演習量で勝負したい人
- 試験本番で高得点を狙いたい人
- とりあえずB1の勉強を始める前にB1レベルがどんなものか演習を積んでみたい人
- 時間的に余裕のある人
とまとめてみました。
もし迷っている方は、1冊目に紹介したPrufungstrainingを選んでおけば間違い無いです。
私もこの1冊で合格できたので!
ゲーテB1試験の各モジュール別対策
ここからは、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの各技能について効率的な勉強法と対策についてご説明していきます。
リーディング対策
- 市販の単語帳一冊を完璧に使い倒す
- 「しっかり身につくトレーニングブック」を完璧にする
- 過去問の問題がすらすら理解できるよう繰り返し読む、解く
リーディング対策はこれだけで十分
単語帳を英語→日本語、日本語→英語でスムーズに口から出てくるようにすることがポイントです。2〜3秒考えて出てくるようではまだまだです。
文法もおすすめ教材の項で紹介した「しっかり身につくトレーニングブック」を3回解き直すぐらいで十分です。
最後に過去問を実際に解いてみて、そこで出てきた単語を追加で覚えて、同じスクリプトを繰り返し読む。すらすら読めるようになれば、本番でもちゃんと合格点は狙えます。
リスニング対策
- 教材は完全無料サイトDeutsch WelleのLEARN GERMANを使い倒す
- A1〜B1まで突っ走る
- 過去問の音源で最終確認
教材は何を使えばいいんだろう?
ドイツ語学習者なら必ず一度はお世話になっている、Deutsche Welleがおすすめです。
一見するとただのニュースサイトで初学者にはハードルが高いと思われるのですが、ここの LEARN GERMANというコンテンツが神です。
Deutsch Welleのおすすめポイント
- 全て無料
- レベル別にステップアップしていけるように動画が構成されている
- ストーリーになっているので楽しみながら勉強できる
- スクリプトをダウンロード可能
- コンテンツ豊富で他のリスニング教材不要(これマジで)
A1からC2まで、レベルに合わせた文法事項、語彙力で聞けるよう構成されています。そしてコンテンツの量がものすごい豊富で、本当に市販のリスニング教材とか必要ないです。お金の無駄。
市販の教科書とか聞いてても面白くないのがほとんどなんですけど、Deutsch Welleの教材はドラマ仕立てになっていて、恋愛の話題なんかもあったりして、とにかく楽しいんですよ。
無料でこんな良質なコンテンツが出ているとは本当に素晴らしいです。
リスニング対策はDeutsch Welleで十分
具体的にその教材を使ってどう勉強を進めていけばいいんだ?
具体的にどのように勉強を進めていけばいいのか解説しますね。
手順は3ステップです
リスニングを効果的に勉強する3ステップ
- スクリプトをパーフェクトに訳す
- スクリプトを見ながら、聞き取りをする
- 音源に合わせて音読
- いきなり聞き取りをしない
- 分からない単語、文法を完璧に調べる
- 完璧に訳す
全て調べた上で聞き取りをするのがポイント
よくありがちなミスとして、いきなり下調べをせずに、いきなりリスニングにチャレンジしてしまうのですが、これはNG。
絶望します。
英語と違って、なれていない音にチャレンジするので、最初はかなり聞き取れなくて絶望しますが、一ヶ月ほどで慣れるので大丈夫です。
- スクリプトを見て目で追ってリスニングしていきます
- どうしても聞こえてこない部分は飛ばしてOK
- 肌感で80%ぐらい聞き取れたらゴール
この段階でもスクリプトをみながらでOK
注意したいのが、完璧を目指すこと。どうしても聞こえてこない部分を、無理に頑張ろうとするのはNG。それより前に進んでください。
なぜかというと、前に進んでいろいろな音に慣れてから、もう一回聞いてみると聞けるようになっていることが多いからです。
なんとなくイメージ湧くと思います。どんどん難しいのに聴き慣れていくと、意外と昔聞けなかったものが聴こえるようになっているものです。
常に80点ぐらいを意識して、立ち止まらず突き進め!
- 発音を意識しなら読んでみる
- 早過ぎたら、音源の速度を緩めてもOK
この音読をやっておかないと、後のスピーキングの訓練の時に絶望するので必ずやるようにしてください
このStep1〜3をA1からB1まで繰り返して、ひたすら突っ走るのみ!毎日1〜2時間やっていれば、3ヶ月ぐらで終わります。
以上ポイントをまとめると
リスニング効果的な勉強法のポイントは4点
- A1からB1まで、80点の精度で突っ走る
- どうしても聞き取れないところはどんどんスルーしてOK
- わからない単語・文法は都度覚えていく
- 速度を緩めてもいいから、発音にもチャレンジ
ここで初学者がやってしまいがちな、ミスも紹介しておきます。
初学者がリスニングの勉強でやりがちなミス
- 聞き取れない箇所に固執しすぎる
- いつまでもA1レベルから抜け出さない
- 完璧を目指す
初学者がやりがちなミスは、とにかく全てを一気に完璧にしようとして、なかなか前に進まないことです。
しかし、B1までを目指す上では細かいところって意識しなくていいんですよね。それよりもスピードが大事です。
A1で聞き取れなかった内容は、A2を聞いていれば、自然と聞けるようになってるし、A2で聞き取れなかったことはB1を聞いていれば聞けるようになっていきます。
だからA1でいつまでも、立ち止まっているとそれだけで時間の無駄遣いになってしまうのです
80点ぐらいを目指してとにかく前に進むことがポイント
そして、一通りA1〜B1まで聴き終えたら過去問の音源にチャレンジしてみてください。実際の試験の形式にも慣れていた方がいいので、絶対にやってみてくださいね。
ライティング対策
ライティング対策でしたことは次の3つだけです。
- 「しっかり身につくトレーニングブック」を使い込む
- 過去問の重要表現を暗記
- 模範解答を自分で書けるようにする
① 「しっかり身につくドイツ語トレーニングブック」を使い込む
この問題集を解いていれば、
- 単語がすらすらかけるようになる
- 文法知識で困らない
B1対策はこれ1冊でもいいぐらい。
② 過去問の重要表現を暗記
ただ、手紙やメールのお決まり表現なんかは、のっていないのでその点を過去問でカバーするという感じですね。
- メールや手紙のフォーマットを完璧にインプット
- その他使えそうな表現をインプット
③ 模範解答を自分で書けるようにする
模範解答がすらすら書けるように慣れば、ゴール。
私は模範解答を暗記する方法を取りましたが、自分で考えたものを誰かネイティブに添削してもらうのもありです。その添削してもらったものをひたすら練習すると言うのも1つの手です。
私の場合は相手がいなかったので過去問の模範解答を真似してました。
好きな方でいいと思います。
また、どうしても添削してもらいたいと言う人向けに、次のスピーキング対策の項目で、添削してもらう人を探すヒントも書いてるのでぜひ参考にしてください。
テスト本番では新しい表現を使うのではなく、自分が知っている表現を使えることが重要です。新しい表現にチャレンジしてしまうとミスの原因になるので、注意。
リーディング同様、ライティングは型さえ身につけてしまえば一番点数の取りやすい分野になるので、がんばりましょう。
スピーキング対策
こればかりは独学では少し厳しいというのが正直な感想です。
やり方はいろいろありますが、おすすめの方法は
スピーキング対策おすすめの方法
- 友人のつてを使う
- タンデムパートナーを見つける
- オンラインレッスンで受講する
もし、身近にドイツ語のネイティブやドイツ語の得意な友達がいるなら練習相手になってもらうといいですね。
いない場合、費用0で行くならタンデムパートナーを見つけるのがおすすめです。
- タンデムとは
-
二人一組のペアになり、それぞれの母国語や得意な言語を教え合うシステムのことを差します。
今後B2、C1と高いレベルを目指していく方には、タンデムパートナーは必須なので、この段階で作っても損することはないですよ。
ただ結構自分にあったタンデムパートナーを探すのって時間かかるんですよ。
さらに友達になってもやはり毎日会ったりすることは難しいですし、田舎にお住まいならそもそもドイツ人をみつけられないというデメリットがあるんですよね。
なので、できるだけ早く試験合格したいという方は、オンラインレッスンの受講も選択肢の1つです。
オンラインレッスンの利点
- 格安で受講できるオンラインレッスンが現在は豊富
- 探す手間なく、すぐに試験準備が始められる
- 自分の好きなタイミングで受講できる
現在は、オンラインで格安でドイツ語を学べるシステム・環境が豊富です。
オンラインのメリットはなんといっても、自分の予定に合わせてスケジュールが組める点ですよね。
タンデムや友人となると、やはり相手にも教えてもらった代わりに何か教えてあげなくてはいけないし、結構時間が奪われてしまうものですが、オンラインはお金を払う代わりにそういった手間は全て省けます。
早くドイツ語を身につけたいという方、急ぎの方にはオンラインはおすすめの選択肢ですね。
タンデムパートナーかオンラインかで決めたら、あとは過去問にある例題のトピックについてとことんトレーニングするのみ
スピーキングの勉強のポイント
- 事前準備に全力投下
- レッスン頻度は週1程度で内容を濃いものにする
- 簡単な表現に言い換えて話す訓練をする
ちなみに題材は過去問の題材で十分です!
① 事前準備に全力投下
事前準備なしだと、ただのインタビューで終わります。相手ばっかり喋って、肝心の自分は、相槌と質問をするだけ。
一度は経験あるんでは無いでしょうか?それではスピーキングの練習になりません。そのやり方では絶対喋れるようにはならないので注意です。
想定される質問全てに答えられるよう準備しておくのがポイント
会話をする時は事前にテーマを決めておいて、そのテーマで話すことを提案するのがいいです。
例えば、自動車についてテーマを決めたら
- 自分の好きな自動車メーカー、その理由
- 自動車の色は何色が自分は好きなのか、その理由
- 嫌いな自動車メーカー、その理由
- 日本とドイツの自動車の違いについて自分の意見
話すことを全てあらかじめ決めておいて、準備するだけ。注意点は自分の意見を述べること。質問集を作らないことです。ダメな例としては
- あなたの好きな自動車メーカーは
- あなたの好きな自動車の色は?
- 嫌いな自動車メーカーは?
- 日本とドイツの自動車の違いについてあなたの意見は?
これではただのインタビューで、自分はただ質問をするだけになってしまうのでNGです。必ず自分の意見を話してから、その後で質問するようにしましょう。
良質な準備無くして、良質なアウトプットはあり得ないので、しっかり準備することを意識しましょう。
ある程度相手に伝わるだろうというタイミングで一度、会話にチャレンジしてみるといいです。
完璧を目指す必要はなし。ダメな点はパートナーに指摘してもらい、修正すればいいので。
修正してもらったら、その表現を繰り返し音源に落とし込み日々練習。
すらすらと言えるようになったらゴール。
② レッスン頻度は週1程度で内容を濃いものにする
量より質、週に5回の会話より週に1回濃密な会話練習
良質な準備をするのにはかなり時間がかかります。一週間とか平気でかかってしまいます。
週に1回の会話で本当に大丈夫なのか?
そこは焦らずに対処です。インタビュー形式の会話を数打っても、お金と時間、労力の無駄です。
それよりも準備をしっかりして、質のいい会話を週に1回積んでいく方が確実に効果的です。準備段階で声に出して練習したりするので、それも練習になりますしね。
③ 簡単な表現に言い換えて話す訓練をする
例えば次のような表現です。
1番目の出版社というワードがわからなかったとしても、出版社=本を売っている会社と言い換えれば、表現出来そうではないですか?
2番面の就活中、めちゃくちゃパニックなんていう難しいなと思った表現も、就活中=今仕事を探している、めちゃくちゃパニック=とても忙しいと言い換えれば話せそうです。
最後の提出書類の提出期限=いつまでに持っていかなければりませんか?なら表現できそうです。
こんな感じで、自分が伝えたいことを、今自分が持っている語彙力と文法力でどう表現できるか、言い換えられるかを考えるのが会話では一番のポイント
言い換え力は会話の基本中の基本戦略!
よくやりがちなミスとして
- Google翻訳をまるパクリして暗記
- 片っ端から調べて難しい表現を並べる
これではいつまで経っても、自分で考えて話すという力がつかないのでお勧めしません。
- この表現は使えそうだから調べて使ってみる
- 後から気になった表現だけを、調べて次回使ってみる
まずは自分で考えて、その後で気になった表現を調べて使ってみる。これが理想です。
過去問の題材が終わったら、スピーキング対策終了です。あとは本番でも、練習で使った表現を駆使して使い倒すだけです。
知らない表現や、新しい表現にチャレンジするとミスの原因になるし、慌てふためくだけなのでやめましょう。
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